給与規程の変更

酒蔵から給与規程の変更依頼がありました。

酒造りのシーズンだけ雇用していた人の中の1名を年中雇用とし、酒造りシーズンには蔵人として、その他のシーズンでは瓶詰ほかの業務を行ってもらうようにしたのですが、蔵人のときは日給制でその日給に残業代等も込めて決めていたのを月給制にすると残業代が膨大な額となりそうなので給与規程を変更したとの意向でした。

一番良いのは酒造りシーズンの担当業務(蔵人)とシーズンオフの担当業務が明らかに異りますから適用する給与体系も別々として、それぞれを有期契約として別契約にすれば良いのですが、何かの事情でそれが出来ずに一つのの雇用契約とされたいらしいのです。

しかたないので、色々と検討して一般従業員さんの給与規程の中に特別な条項を設けて例外的に対処できるようにしました。

変更後の給与規程、残業代と固定残業代を比較し過不足をチェックするためのエクセルのシート、労働条件通知書をお届けすることにしました。固定残業代制の企業と言えども、その一定額を上回る残業をした場合には追加支払いが必要となるので、毎月エクセルのシートに始業終業時刻を入力して過不足を忘れずにチェックするよう依頼しました。

そして1年単位の変形労働時間制を採用されていましたので、次回届出時は特定期間を増やして届け出るように勧めました。更に36協定も次回届出時には特別条項の時間数を変更するようにもお勧めしました。

企業の人は給与規程の変更だけと思っていたらしく、固定残業代のチェック、変形労働時間制の特定期間、36協定の特別条項等にまで言及すると「色々と関連してやらないといけないことが沢山あるもんですネ。やはりプロでないと無理ですネ」と言われていました。