労働基準監督署による調査

労働基準監督署から調査するという連絡があった場合は、直ちに社会保険労務士に協力を依頼されることがベストです。

労基署調査は、従業員が未払賃金ほかで訴えた場合以外にも、定期的指導という事由で無作為に選んだ企業に対して指導調査を行っています。会社の労務管理は人間のやることですから、普段から完璧にやっているつもりでも、プロの眼から見ると色々な不備が見つかります。ましてや、法改正が頻繁にある昨今では、その法改正に追いついていない企業が沢山あります。だから、労基調査の前に社会保険労務士に相談し、労基調査で指摘されたことが直ちに是正できるようにしておくことが良いと思います。

先週、知り合いの社長から労基調査の後始末を依頼されたので、この週末はそれを処理していました。このときに一番困るのは、①労基官が是正命令書・指導票等に記載せずに口頭で指導したことが分からない、②会社の人が調査のときに労基官に迂闊なことを言い労基官が誤解していることがあること、③調査に同席した会社の人は緊張の余り肝心な点を覚えていないことが多いことです。そのため、調査のときには依頼した社労士に同席してもらうのが一番です。

昔し、労基署調査を受けた企業の社長と調査後に同行して是正報告を提出したことがあるのですが、この社長はあとで「労基署という所は牢獄のような所なんですネ!! 村上さんはこんな所によく平気で来れますネ!!」と言われたことが今でも忘れられません。

社会保険労務士は、労基調査で行われる労働基準法に限った調査だけでなく、社会保険ほか労働法全般に関して労務監査をすることに慣れている人が多い(中には慣れていない人もいますが・・・)ので、労基調査を受けたときに一緒に労務監査をしてもらうことで安心して経営に専念できる環境づくりをしてもらうと良いと思います。