年金を諦めていませんか?

労基署調査の後始末をお手伝いしている会社の社長とお話しをしていたら、話題が年金のことになりました。この社長は現在61歳ですが、会社から毎月貰う報酬以外に家賃収入があるので、年金の手続きをしても貰えないだろうと思い込み、手続きをしていませんでした。年金の支給停止は会社から毎月貰う報酬と賞与だけが対象となり、家賃収入等は対象とならないこと知っていなかったのです。

そこで、毎月の報酬と決算賞与の額を訊いた処、総報酬月額(賞与を12で除して毎月の報酬と合計した額)は46万円を下回っていました。

そのため、「ヒョッとしたら年金が幾らか貰えるかもしれませんヨ!!一度調べてみましょう」とお伝えして年金調査の委任状をお預かりしました。

その上で年金事務所で社長の年金を調べたら、年金事務所の担当者から「この人、年金が貰えるのに何故手続きをまだされていないの?」と訊かれてしまいました。

入手した年金データを私の事務所に帰ってPCソフトに入力すると、毎月約6万円程度は年金が貰えることが判りました。しかも、まだ時効2年が到来していませんから、60歳到達時まで遡って貰えます。

直ちに社長に伝えた処、社長は大喜びでした。そして「こんなに丁寧に年金のことを教えてくれる人が今までいなかった。助かった!!」と感謝されました。

実は、まだ続きがあるのです。

私は「もっと沢山年金を貰うために社長の報酬を下げ、役員になっている56歳の社長奥様の報酬をその額だけ増額すれば、お二人合わせた手取額はもっと増えます」とお話しして、それぞれを幾らにすれば良いのか数案提案しました。この場面では、PCソフトで作成した比較検討資料が活躍してくれました。

ただし、税法の「定期同額給与の定め」がありますから、この会社の決算月を確認しました。11月末決算ということは、2月末が3カ月経過日となるから、まだ間に合います。直ぐに顧問税理士に連絡して、社長と奥様の報酬月額を近日中に変更する旨を伝え、税理士に根回しをしてもらいました。

社長は大喜びしたことは言うまでもありません。

もう、労基調査の後始末はどこに行ったのか・・・という状態でした。こんなに喜んで貰えると、私もやりがいがあります。