労働局機会均等室の育児介護法に関する指導・調査

年金事務所、労働基準署、労働局徴収課などの調査が11月から続いている最中に、労働局機会均等室が育児介護法に関する指導調査をするという連絡を受け取った会社があります。この調査続きの最中にそんな指導調査のため企業訪問をしないでくれ、一般企業はいま師走といって一年中で一番忙しい時期で、消費低迷の為に寸暇を惜しんで業績を向上させる努力をしなければならないのだから・・・・・というのが本音です。こんな指導調査は1月下旬か2月(昔から2月8月は暇な月と言われています)にかけてやれば良いと思います。

この企業は2年前に育児休業を取得させた従業員がおり、法律で定められた事項を誠実に遵守している企業です。

調査当日に指導員が来ましたが、この会社は平成22年の法改正に対応した育児介護規則を既に届け出ています。来社してそのことを指導員は確認しましたが、そんなことは届出しているのだから労働局機会均等室の資料が分かっている筈です。何故に予め内部資料を調べもしないで訪問して来るのでしょうか?

一般事業主行動計画は平成24年(今年)6月で期限が切れ更新していませんが、これは100人以上の企業に義務付けられているだけなので、この企業のように92人の従業員しかいない企業にとっては義務ではありません。指導員は更新するように言葉巧みに誘導していましたが、最終的には「更新するようお願いする」ということで終わりました。

そして指導員は最後に『育児介護休業取得の推進者を社内に任命してもらいたい』と「お願い」していましたが、この企業の人数規模ではそれも法的義務ではなく単なる努力義務に過ぎません。また、この会社は「人財は会社にとっての一番の経営資源だから、育児休業や介護休業を取得する必要があるときには遠慮なく本社総務か支店長に申し出てもらいたい」と社長自らが吹聴している状態の会社です。

調査時間は約40分程度でしたが、年末で寸暇を惜しむ時期の40分は貴重な時間です。事前に均等室でその企業のことをもっと調べ、調査する時期を選ぶべきではないでしょうか?