昨晩は、県立広島大学主催のサテライト・セミナー「成長産業としての農業と金融」に参加して来ました。
社会保険労務士が何故にアグリ・ビジネスのセミナーに?と疑問を抱かれる方もあると思いますが、ここ数年の中小企業政策の一環として農商工連携に国がかなり力を入れているので、その理由を探りに行った次第です。
講師は野村証券グループの子会社:野村アグリプランニング&アドバイザリー代表取締役社長の西澤隆さまでした。
何故アグリビジネスがいま重要になっているのか?
①人口の高齢化が進み、高齢者は生活の利便性と安全性を確保するため郊外ではなく都市に住む傾向が強く現れている。②その結果、地方では土地の有効活用がなされていない状態になりつつある(遊休地の増加)。この傾向は今後とも助長されていく可能性が強い。③地方ではその対策として企業誘致等を行ってきたが、経済情勢等環境変化に伴い企業は移転することがあり、その土地に中々根付かない。④その結果、土地と切っても切れない縁のある農業に力を入れることで地方経済の活性化を図る必要がある。という論理構成でしたが、私と私の隣に座っていた人は「かなり論理の飛躍があり、必ずしも実態を反映していない論理である」と思っていました。
しかし、セミナー講演の内容ではこの講師の体験談とアグリ・ビジネスの成功事例を照会してくださり、大変に参考になりました。講師の考えとしては、
①農業には農家が経験と勘を元に会得している独特のノウハウが必要であるから、一般企業は自らが農作物をつくろうとするのではなく、農作物をつくるのは農家の人に任せて企業は加工業者(メーカー)や流通業者、飲食業者、或は観光業者と農家とを上手くコーディネイト(共働させる)したアグリ・ビジネスを構築した方が良い、
②2012年から2015年にかけて"団塊の世代"が65歳となり現役引退し始めるので、アグリビジネス・プランを構築すれば今後10年程度はそのプランでメシが喰えるようになる、
③最初はザックリとしたストーリー性のあるプランをつくり、小さくても良いから成功体験を創り上げていくことで次第に事業化(少額でも良いから利益が出るようにする)することが成功の秘訣である。
という内容でした。
尚、農商工連携に関する補助金にご興味のある人最寄りのは中小企業基盤整備機構にお問い合わせください。
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