10月から始まった大学連携特別講座ですが、もう最終回です。
第一講座はソウル市立大学経営大学の李春雨学部長が講師で同時通訳で行われました。内容は1997年の金融危機を契機として韓国企業が変容していった様を講演するものでした。そして、会社の価値観がそれまでの韓国流からアメリカ型個人主義に急変したことにより精神疾患に罹患する従業員が急増していること、アメリカ型の株主資本主義の問題点があからさまになっており、チームを中心として会社組織を運営する京セラのアメーバー経営を手本としつつあるということでした。私は日常業務で、各顧問先にアメーバー経営をお勧めしていますが、韓国でも同じなのだということが理解でました。
第二講座は立命館アジア太平洋大学国際経営学部の鈴木勘一郎教授による「グローバル時代の経営戦略とリーダーシップ・・・知識創造のために」という講座でした。激変を続け、グローバル化する現代では、多様性を認め、変化に振り回されるのではなく変化を創り出すことが必要なことであり、そこでは時間をかけて自社の「強み」を創り、それをテコに発展させる、そのためには顧客に寄り添い、顧客の期待を超える価値を顧客に提供するために、顧客の変化を素早く掴み、変化に素早く対応し、失敗を恐れず果敢に攻め、失敗から学習する組織を創り上げることが大切であるという内容であったと思います。そして(a)目標や計画は立てるが、将来なにになるのかを決めつけず柔軟に対応すること、人生は予想外のことが起きるのが当たり前であり、大切なコトはそれにどのように対応するかということ、(b)いろいろな活動に参加して、自分を知り、機会(チャンス)を広げること、(c)たくさん小さな失敗をして、たくさん学ぶこと、(d)自分の内面的な弱さを鍛えるために、新しいコトや厳しいことにオープンな姿勢であり続けること、が大切であるとKrumboitz and A.Levin氏の言葉を引用して締めくくられました。
日常業務として企業から色々な経営相談を受けアドバイスしている私ですが、予想外の相談にも自分の軸をブラさない為に、久しぶりに大学の講義でも聴いて、基本を再学習しようとして臨んだ大学連携講座でしたが、振り返ってみて十分に成果はあたように思います。
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