認定支援機関向け経営改善・事業再生研修 トップライン向上支援編

先週の木・金曜日は岡山市で認定支援機関向け経営改善・事業再生研修「実践力向上編」を受講しました。そして、今週は地元の広島市で同じく「トップライン向上支援編」を受講しました。

「トップラインって何のことかな?」と考えながらの参加でした。そして、流石に2週間続けて2日間を研修のために費やすと、仕事が非常にタイトになってしまいました。研修会は兎も角として、仕事が先週も今週も非常にタイトだったので、非常に疲れてしまいました。

今回の研修で「トップラインとは、損益計算書の"上の行"のこと、即ち"売上高"を向上させるための研修である」との説明があり、利益はボトム・ラインと呼ぶことを知りました。研修を受講した結果、先週受講した「実践力向上編」は、危機的状況に陥ってしまった企業の事業を改革して銀行との関係を改善し事業再生を図っていく手法であるとするならば、今回受講した「トップライン向上編」は、危機的状況にまでは陥ってはいないが経営改善を行い事業の活性化を図っていく手法ではないかと私は理解しました。

研修会の参加者はほとんどが税理士の先生でした。税理士の先生方は数字の取扱いに慣れていますが、中小企業診断士や経営コンサルタントと違い、具体的にどう考え、どう実行すれば売上を増すことができるのかは不得意な分野です。

その為、初日は中小企業診断士が学ぶ色々な論理的思考のフレームワークの講義でした。

①売上=客数×客単価 又は 売上=単価×数量

②プロダクト・ミックス

③プロダクトアウトとマーケットイン

④PEST分析

⑤3C分析

⑥ファイブ・フォース分析

⑦プロダクト・ライフ・サイクル

⑧バリューチェーン

⑨SWOT分析

⑩クロスSWOT

⑪ドメインの決定

⑫アンゾフの成長ベクトル論

⑬PPM

⑭競争の基本戦略

⑮セグメンテーション・ターゲット・ポジショニング

⑯マーケティングの4P

⑰製品の階層

⑱ブランド基本戦略

ほかのことを急ぎ足で講義されました。ただし、講師が印象に残るように、それぞれをうまく短い言葉で要約して説明していたのが印象的でした。ただ、私にとってこれらのフレームワークは全て日常業務でフル活用しているものばかりだったので、講義は(´Д`)が出る時間となってしまいました。

2日目は徹底して事例(実話)を使ったグループ・ディスカッションでした。

①飲食業

②印刷業

③インテリア雑貨

④美容室

⑤和菓子販売業

⑥旅館

⑦小商圏型食料品スーパー

⑧電子機器製造業

を対象とした事例でした。面白いナ!!と感じたのは、それぞれの実話で、どんな提案をした結果、業績がどんなに改善したかということまで教えてくれたことです。そして、どの事例でも徹底してクロスSWOT分析の練習をさせられました。

今回の研修の初日は兎も角として、二日目の事例ディスカッションは自分が体験したことが無い色々な事例(実話)を学習することができ、非常に有意義であったと思います。書籍では記載されない零細企業や中小企業の事例でしたから、大変に参考になりました。私にすれば、初日の研修は無しにして、二日目のような研修を2日間ともやって貰いたかったです。

そして、一番印象に残ったことは、講師が「企業は変化適応業です。その為、その企業に提案をする私達が一番最初に変わらなければなりません。その為には、この研修で学んだツールで自分の顧問先企業のことを書き出してみることが必要です。直ちに実践し、そしてテストしてみることが重要です」「経営とは、キチンとやるべきことを一つずつキチンとしていけば良いのです」と語ったことです。