ある会社から人事評価制度の見直しを急いで行いたいので相談にのって貰いたいという依頼が2月にありました。その後、まずはその会社の現状分析をしていました。人事評価制度を表面的に修正することは簡単なことなのですが、村上流では、まずはその会社の業務プロセスを分析し、それぞれの従業員の"果たすべき役割"と"責任"を明確にするために職能要件書を作成します。ただし、その前に、各従業員が今までどのような仕事や作業をしていたかを"マイタスク票"に記載して貰い、それを纏めた上で、"現状"と会社が考える"あるべき姿"を明確にします。物凄く手間のかかる作業なのですが、成果の上がる人事評価制度を創るためには必要なことです。
世間一般の中小企業では、会社が人事評価をして「あの社員は"A"ランク」「この社員は"C"ランク」などと決めていますが、意外と一歩突っ込んでみると、それぞれの社員が"果たすべき役割"と"責任"が不明確なままで評価しているケースが多い現状には驚かされます。多段階評価、360度評価など手の込んだ評価方法をとっている会社もありますが、一番大切な"果たすべき役割"と"責任"が意外と不明確なままで人事評価をしているのです。
"果たすべき役割"と"責任"を明確にしていくと、組織図が様変わりしてしまう場合もあります。
今回、ご依頼のあった企業では、このような現状分析を行った結果、業務プロセスと組織を一新しなければ適切な人事評価ができないということが分かり、業務プロセスと組織の一新を行うことになりました。指示・命令・報告系統を一元化し、業務ソフトの導入と改良を行う等、いろいろなことを行うことが必要であり、その上でその会社のレベルに合わせた人事評価制度を構築しなければ、人事評価のやり方を表面的にどこかの文献から借用して良い効果が得られにくいことを会社の人も理解され、それを実行していくことになりました。これは結構大変な仕事ですが、時代の潮流が変わりつつある現在では、やらざるを得ないことであるとの結論に至りました。
会社が希望する短期間にこれら全てを完了することはかなりシンドイことですが、多少期日を延長してもらうことで最短で行うことになりました。
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