先週1週間7回に分けて、常時雇い入れている従業員数が50名以上いる事業場がある顧問先企業に対して、ストレスチェック制度とその外注に関する資料はメールで一斉発信していました。その結果、各社からストレスチェック制度に関するお問い合わせが増えている現状です。
それに関するご質問で私が気付くのは「ストレスチェックは外注するもの」「その為の費用が発生するもの」と思い込んでいらっしゃる企業の担当者が多いことです。ストレスチェックは厚生労働省のHPからダウンロードして自社で行うことも可能なことをご存知ないのです。「ストレスチェック」「精神疾患対策」と聴くだけで、普段聞きなれない言葉のため拒否反応を示されて「分からないことだから外注せざるを得ない」と考えていらっしゃるのです。
そこで私の見解となるのですが「ストレスチェックは外注することも可能ですが、外注したからといって丸投げできる訳ではなく、(安全)衛生委員会や産業医など、どうしても会社として行わなければならないこともあるのです」とご説明します。質問いただく企業の方々は、生命保険会社などから外注に関する甘く魅力的なセールス・トークを受け、自分たちが普段考えてもいなかったことで、また分かりずらいことだから、それに魅せられてしまっている人が多いようです。
今年12月から50人以上の事業場に法律で義務付けられる"ストレス・チェック制度"は、一部を外注することはできても、丸投げすることはできないのだということに気づいて頂くことが必要だと私は考えています。
マイナンバーに対する体制の構築が終わり、いまは実務の段階に入りつつありますが、今度はストレスチェック制度に関する準備が必要な時期となっています。
尚、50人未満の事業場でも精神疾患に罹患する従業員は発生する訳ですから、ストレスチェック制度を法的に義務付けられなくとも、それに対する対策(特に長時間労働と社内コミュニケーション)が必要なことに変わりはありません。たとえば、直近で労働基準監督署の調査を受けた会社で、調査対象となった支店は10名未満の支店ですが、調査内容は健康診断結果と長時間労働に関することに重点が置かれていました。
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