雇用調整助成金と緊急雇用安定助成金の手続きに振り回されているときに、賞与支払届・算定基礎届(コロナ特例による月額変更届)・労働保険の年度更新・給与計算事務などの定例事務が加わり、おまけにパワハラ事件と就業規則の変更まで加わった為、それらに翻弄する日々が1か月間続きましたが、一応は一段落です。今年は100人以上の企業の賞与支払届・算定基礎届・労働保険の年度更新も全て電子申請で行いました。昼間に印鑑を貰いに会社にお伺いしたり、提出する為に行政機関に行く時間が無かったからです。
しかし、この1か月間で普段はお伺いしない会社も訪問させて頂き、コロナ感染症に伴う景気後退に対する対応の違いがよく分かりました。当然のことですが、どの会社もコロナ感染症対策はかなりされていました。中には、コロナ感染症の為に、とてつもなく業務が忙しくなってしまった会社もありました。
しかし、全体を俯瞰してみると、(A)コロナ感染症に振り回されているだけで企業活動を諦めてしまっている会社、(B)コロナ感染症に怯えながらも企業活動を何とか維持しようと努力されている会社、(C)コロナ感染症に全く企業活動が影響を受けていない会社の3種類に分類され、(B)努力されている企業の中にはコロナ感染症が一段落したら新たな事業活動が展開できるように色々な事業・企業活動を模索されている企業もありました。
コロナ感染症によって消費者や企業は色々なことを学び、在宅勤務やテレビ会議など新たな試みを体験しています。慣習として行っていたコトの中で何がムダで何が必要なコトなのかを体験しています。日常生活ではネットでの買い物が当たり前になり、キャッシュレス(つり銭を渡すムダとレジ売上と現金残高照合の為のムダ)が定着し始めていますが、仕事上で一番よく耳にするのは「承認又は確認の為に印鑑を押印するムダ」です。
その為、コロナ感染症が一段落したときに消費者や企業の行動・思考は様変わりしていると推測できますから、コロナ騒ぎが落ち着いたら「元に戻る」と考えるのは間違えではないでしょうか?
コロナ騒ぎが落ち着いたら「新たな世界が始まる」と考え、その為に模索したり準備したりすることが必要な時期だと私は考えています。