原材料費が著しく値上がりして、自社製品も値上げせざるを得なくなっていらっしゃる会社さまは多いことと思います。そして、原材料費だけでなく人件費も高騰しています(最低賃金が値上げされ、年次有給休暇取得も義務化されるなどによります)。
ここで注意しなければならないことは、「製品や商品の価格が値上げされると、ユーザーは購入個数を少なくする(買い控え行動)」傾向が強いというユーザー心理です。ただし、必需品、あるいは富裕層を狙う製品や束の間の贅沢を楽しむ製品(チョッとした贅沢品)の場合はこの傾向は余り無いようです。
そして売上は「会社の売上 = 製品単価 ✖ 販売個数」ですから、『値上げしたら売上が減ってしまい会社利益が確保できなくなってしまった』という現象もあり得ることになります。
これを防ぐには単に値上げするのではなく、製品又は商品を新しい仕様にしたり、新たなサービスを付け加えた上で値上げすることが必要です。
また、<Ⅰ> 新製品を開発するか(従来のユーザーに新しい製品を販売)、あるいは<Ⅱ> 新しいマーケット(顧客層)を開拓すること(従来の製品を新しいユーザーに販売)も必要となります。
そして、過去のオイルショック、バブル崩壊、リーマンショックを振り返ると、日本の企業は①生産方法、②物流の仕組み、③販売方法等を改善又は改革し、また④海外等に新たな市場を開拓して、再びたくましく成長を続け始めたと言えるのではないかと考えます。