生成AI が普及し活用され始めているので、AIと生成AIとに異なる点があることは承知のうえで取り敢えず最初に書籍「AI にできること、できないこと」(著者:藤本浩司と柴原一友、出版社:日本評論社)を読んでみました。上下2巻で構成されていて、下巻は比較的専門的な説明が多いのでスキップ読みしましたが、上巻は大変に面白かったです。これからAIが日常生活やビジネスの上でも普及すると考えられますから、是非一度読まれることをお勧めします。
それによると、AIは「画像系」「言語系」「予測系」等に分類され、「画像系」「言語系」はかなり発達しているとのことでした。
そして、AIが課題(問題)を解決する手順としては、
<ステップ-Ⅰ> 解決すべき課題を決める(動機)
<ステップ-Ⅱ> どういう状態・水準に達したならば解決したと判断するのかという状態・水準を決める(到達レベル)
<ステップ-Ⅲ> 課題を解決する為に検索することはどんなことか(=検索する必要の無いこと)を決める(検索)
<ステップ-Ⅳ> 検索し試行する際に失敗を重ねながら、目標(水準)達成に繋がる要素(選択肢)を発見し、少しずつ目標(水準)達成へとつなげる(達成手順の試行)
となっているそうです(多少、私流に表現しています)。
そして、<ステップ-Ⅲ> と<ステップ-Ⅳ> とはAIが得意とするが、<ステップ-Ⅰ> と<ステップ-Ⅱ> はAIではなくAIのプログラマーさんがプログラミング作成の過程で試行を繰り返しながら設定しているということでした。
確かに、私も会社経営に関する色々なご相談を承っていますが、<ステップ-Ⅰ(動機)>と<ステップ-Ⅱ(到達レベル)>は慎重にお尋ねしています。例えば、ご相談頂いた内容を詳しくお尋ねしていくと「本当に解決しないといけない問題/課題」や「本当の原因(真因)」はもっと別のことやところにあったり、ご相談頂いた " 課題/問題が解決した " とご相談者が判断する程度/レベルは私が推測した程度/レベルとは違う程度/レベルであったりすることが稀にあります。そのため、「何の為に解決しようとしているのですか?」(動機/目的)、「解決することで、どうなりたい/したいのですか?」(到達レベル)を繰り返しお尋ねすることがよくあります。何故なら、ご相談頂いた人が感情に振り回されて目先の課題/問題に拘ってしまい「真因」と「到達レベル」とを良く理解されていない場合が多いからです。
そうすると、現状のAIを上手く使おうとすると、自分が解決したい課題/問題をAIに適切/適格に伝える必要があり<ステップ-Ⅰ>、また「到達レベル」をある程度明確にしておく必要があるのではないかと思います<ステップ-Ⅱ>。