「見えないゴリラ(Invisible Gorilla)」とは?

 「見えないゴリラ」は「ヒトの視野の中には入っているが、そのヒトの注意力が向けられていない為に、その物事を見落としてしまうコト」と認知心理学の事例(非注意性盲目)で使われています。これを村上流に解釈すると「えているけども、ていない(ていない)ので気が付かないコト」と言い換えられるのではないかと思います。例えば、目的地に向かって歩いているとき、道端に名もなき花が咲いていたとしても、目的地に着いてからその途上で花が咲いていたことすら記憶していないことはありませんか? 慣れた仕事をする際に、慣れにまかせて仕事をしてしまい「注意力」「集中力」「考えるコト」が疎かになり、重要な変化に気づかず見過ごしてしまうことはありませんか? なお、「見えないゴリラ」の動画や解説はユーチューブにアップされていますので詳しくはそちらをご覧ください(短時間の面白い動画です https://youtu.be/P-PP35A0vHw ただし、動画は英語版ですから一緒に他の日本語解説版も閲覧されると良いのではないかと思います)。

 また別の考え方として「多くのヒトは単に自分が見ようとしているモノを見ている。そのため、本当の現実から目をそらし、自分の見ようとしているモノに合うものだけを見ている。仕事の進め方や判断は過去の習慣的思考パターンを無意識のうちになぞっていることが多い。」という考え方もいわれています。

 そして更に、ブレークスルー思考法の「ゆでガエル」は有名になりましたから話すまでも無いと思いますが、「大きな時代の変化(人口減少や少子高齢化)はユックリと進行していくので人々は中々その変化に気づかず、安心を求めて今までのやり方・考え方に拘り、大変な状態が発生してから気づくコトか多い(後手を踏む)」という内容です。

 しかし、一方では「情報化社会」が到来し、溢れんばかりの虚実の情報が散乱する現在では、闇雲に情報を収集しても混乱をきたすばかりです。その為、目的に沿った情報を集めるようにすることが大切です。

 さて、少子高齢化と人口減少が現実のモノとなり、コロナ禍がほぼ終焉し、DX化・AI化が進展する中で、国際情勢が不安定化し、諸物価・経費が値上がりし、労働諸法令が矢継ぎ早やに改正され、消費者や企業の行動パターンが変化している中で、その変化に上手く対応できているでしょうか? 無意識のうちに過去からのやり方・考え方・慣習に囚われ見落としている変化は無いでしょうか?  それを防ぐには、自分以外の第三者(特に社外のヒト)に自分/自社を観て(又は診て)もらう(又はコーチングを受ける)のが早道ではないかと私は考えます。