安心、安全、仲間意識、安定

 村上社会保険労務士の独断と偏見に満ちた考え方かもしれませんが、人間は一般的に「安心安全仲間意識安定(心理的安全性)」を求める傾向が強いと思います。何故なら、人間には本能的に恒常性維持機能(ホメオスタシス)がありますから、無意識のうちに「安定」を求める傾向(自己防衛本能)があると考えられるからです。恒常性維持機能の一例をあげると「体温を一定に保つために汗をかく」というように、「生体を常に同じ状態に保とうとする機能のこと」を言い、会社組織では「現状を変革することへ抵抗しようとする機能」となります。

 一方、社会環境が激変している昨今の状況下で企業は変化に適応して行く必要があります。そして、企業組織は限られた経営資源を傾斜配分することで変化に対応し、成長を続ける必要があります。

 その為、企業組織では「安心安全信頼関係仲間意識(帰属感)、公平」は必要だけれども、会社組織は変化に対応するためには「安定(不変的安全性)、平等(均等)」を求めない方が良いと思います。

 そして、人間は過去の体験や知識、過去からの慣習から生じるバイアスがかかった状態でモノゴトを判断し、無意識のうちに「安定」を求めて過去からの延長線上でモノゴトを考える傾向が強くなるようです。

 その為、環境変化に適応する為には「不安」を抱かせない程度の「危機感」を醸成しながら「将来のあるべき姿」を想定して「自らの強み」を活かした判断をしていくことが必要であると思います。