昇給のルール化 定型的業務向け(事務職等) 簡易型

 ある企業さまから事務職などの定型的業務向けに昇給ルール作成したいというご相談がありました。その目的は、『一時的な昇給ではなく従業員が自分の将来を見据えることができる昇給ルールを作成したい』ということでした。

 私は早速、広島県の該当業種の賃金相場と同県の事務職の賃金相場を調べ、またその業種の特徴も知らべた上で対応することにしました。

 ご相談者さまのご希望を十分にお聴きしたうえで決算書を拝見させて頂いた処、人件費比率は業種平均値より少し高く資金余力が余り無いこどか分かりました。

 その上で、

簡易型の昇給ルール(減給なしパターン)を定め

入社後数年間は習熟率が高い筈なので昇給額は多く、経年と共に習熟率は鈍化していくので昇給額が減ずるようにしてあります。そうでない場合は評価で修正します。

人事評価票を作成し

昇給結果確認表を作成して

提案しました(下記「続きを読む」ご参照)。ご相談者さまが毎日業後に1時間~2時間の時間を割いて下さいましたので約1週間程度で早く提案することができました。

 そして、賃金カーブは仕事の習熟率を反映させるようにしているので、恰も年功序列制のように見えるかもしれないが、「行動」と「重点実施事項の達成度合い」を評価することによって昇給額が変わる仕組みにして年功序列制ではなく「評価」が非常に重要な昇給ルールであることをお伝えしました。

 ご相談者さまは、昇給結果確認表があるのでイチイチ個人ごとに昇給額を調べる必要がないことに喜んでいらっしゃいました。

  その上で、賞与は労働分配率を検証しながらその源資を確定させ、ポイント式で各自の賞与額を決めるようにお勧めしました。