労働基準監督署による調査と指導

当事務所では、労働基準監督署が会社を調査・指導する際に、代行または同席して早期解決を支援するサービスを顧問契約先に提供しています。

今回は、広島市に本社があり小郡に支店がある顧問先企業に、山口労働基準監督署から労務管理状況の調査のために以下の書類を持参するよう求める郵便が届きました。会社で日時と場所を検討した結果、会社では対応が難しいため当事務所が代行することになりました。持参する書類は労基署によって異なる場合がありますが、今回持参する書類は以下の通りです:

1. 就業規則(労働時間制度、賃金制度などの別規定を含む)

2. 給与明細書(控)・賃金台帳などの賃金記録

3. タイムカード、残業申請書など労働時間が確認できる書類(直近3か月分)

4. 月別・個人別の時間外・休日労働時間数の一覧表(直近1年分)

5. 時間外・休日労働に関する協定届(控)

6. 変形労働時間制、賃金控除、その他労働条件に関する労使協定書などの関係書類

7. 年次有給休暇管理簿

8. 労働条件通知書、労働契約書などの労働契約締結に関する書類

9. 労働者名簿

10. 健康診断個人票

11. 医師による面接指導の制度および実施状況が確認できる書類

12. 労働条件調査票(事前に記入のうえ持参)

これらの資料から、今回の調査は定例の巡回指導であることが明らかです。ただし、今回は特に以下の2点が明記されていることに特徴があります:

4. 月別・個人別の時間外・休日労働時間数の一覧表(直近1年分)

7. 年次有給休暇管理簿

ご依頼された会社では、普段から当事務所の助言に従いこれらの書類を整備されているので安心して対応できます。

ただし、書面に記載はされていませんが昨年から労働基準監督署は労働局機会均等室と連携して日本版同一労働同一賃金に関しても調査していますので、調査がこの点に及んだらパート・有期雇用労働法と労働契約法とを踏まえた対応をする必要があります。